ウェブアクセシビリティと日本工業規格(JIS):JIS X 8341-3:2010 について

日本工業規格(JIS):JIS X 8341-3:2010 「高齢者・障害者等配慮設計指針?情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス?第3部:ウェブコンテンツ」 ウェブアクセシビリティは、もともと、W3C(WWWの国際的な標準化組織)の「Webは、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、言語、文化、場所等の違いや、身体的、精神的能力にかかわらず、すべての人に提供されるべきものである」という命題に基づいています。
日本のJIS X 8341-3は、W3Cのワーキンググループの作成しているウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG:Web Content Accessibility Guidelines)のウェブアクセシビリティの達成基準に基づいています。
また、JIS X 8341-3は、「主に高齢者.障害のある人及び一時的な障害のある人がウェブコンテンツを知覚し,理解し,操作できるようにする」という表現で,この規格の目的を示しています. ここで、重要な点は、「知覚」と「理解」と「操作」の3つの言葉であり、「知覚」は視覚・聴覚・触覚であり、「理解」は「知覚」によって得た情報の意味を解釈し処理した情報を記憶することであり、「操作」は記憶した情報に基づいて動作することが可能になることです。 ウェブアクセシビリティは、この「知覚」・「理解」・「操作」を障害がある人や高齢者にも問題なくできるようにホームページを作成することを求めているわけです。 その実現のために日本のJIS X 8341-3では、ウェブコンテンツのアクセシビリティ達成等級、ウェブアクセシビリティの確保・向上に関する要件、ウェブコンテンツに関する要件、試験方法等を規定しウェブアクセシビリティを規格化しています。
JIS X 8341-3における「箇条7.ウェブコンテンツに関する要件」には、主に以下のことが規定されています。 7.1知覚可能に関する原則 7.1.1 代替テキストに関するガイドライン 7.1.2 時間の経過に伴って変化するメディアに関するガイドライン 7.1.3 適応可能に関するガイドライン 7.1.4 識別可能に関するガイドライン 7.2操作可能に関する原則 7.2.1 キーボード操作可能に関するガイドライン 7.2.2 十分な時間に関するガイドライン 7.2.3 発作の防止に関するガイドライン 7.2.4 ナビゲーション可能に関するガイドライン 7.3理解可能に関する原則 7.3.1 読みやすさに関するガイドライン 7.3.2 予測可能に関するガイドライン 7.3.3 入力支援に関するガイドライン
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